ŠP 衣服
2026.4.9 (thu) – 4.20 (mon)

写し。私たちの住む工藝界では、よく上がる議題だ。作り手たちには心寄せる土地と時代があり、当時の暮らしの様や工藝品、生活品を通し、古の職工たちとの対話を試みる。
ŠPのデザイナー赤丸氏の服飾デザインへの試みは、工藝家たちのそれに近いようだ。手本は19世紀の西欧の衣装、話し相手は其処に働くお針子の女性たち。産業革命の中、織物の機械化と縫製の手仕事とのスピードの狭間で、多くの若い女性たちが縫い子として携わったと聞く。その仕事は至極見事。過酷な環境下、無心の労働が生む献身性だろうか。手縫いの、仄かに灰を帯びた白いブラウスに心を打たれ、ŠPは生まれた。
古きを手本とするとき、何をどのように写し、何を宿すのか。
赤丸氏は、当時の機械化されたばかりのどこか未熟な生地の風合い、直線断ちによるパターンの迫力、そしてお針子たちの献身的な縫製を現代服に解釈したいと奮闘している。その上で、フラットで調和がとれ、心身が安心する衣服を、と。
どことなく風情がある、ŠPの衣服にそう感じて下さる方は多いのではないだろうか。今、の一針一針を纏って頂けたら嬉しく思う。
作家在廊日 4月9日(木)
閉廊日 火曜 4月8日(水) 22日(水)
