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かける×かける
金森正起
2021.11.18 (thu) – 11.29 (mon)


金森正起のしごとをどう伝えたらよいだろう。そんなことを考えていたら
色々な金属が木立のように並び、鉄屑が木の葉のように舞う、その中をキ
ラキラとした眼(まなこ)で歩き、時に疾走する姿が浮かんでくる。金森が
その鉄の欠片を拾い叩き始めるとそれは綺麗な噐となり、金属の樹々は風
を揺らす飾りものに。そんなふうに金属の森の中を駆けてゆく姿だった。
そう、カケル人なのだ。今展をカケルという動詞に託してみた。

「架ける」
民具に用いられてきた鉄、量産品のアルミニウム、金森はそんな身近な金
属を好む。その素朴な金属を食卓に上がる食器や小家具、また造形作品へ
と変換する。忘れられていた金属群と私たち生活者との間の、頼もしい架
け橋なのだ。

「掛ける」
生活の中で幾度と繰り返される掛けるという行為。空(くう)にものを置く
この”掛ける”という動作は、金森作品の自由性を想起させる。今展では小
家具やモビールなど、人の動きと連動する小さなインテリアを発表する。

「×」
金森は他分野の作家との共作を愉しみ、異素材との共鳴を悦び、個々の
ギャラリー空間から生まれる新しい作品を創作する。金森の”×”は柔軟な
心があってこそ、手を繋ぐ挑戦心があるからこそ。

「賭ける」
“人や場所と向き合えて、そこでしか生まれない事、未だない自分を見つ
けられる事も面白がっていて大切に思っています” 金森はそう話す。
いつも新しい自分に賭けているのだ。

「欠ける」
金森作品はどこか人懐こい。人間が線を描くとき線は揺れ、面は波打つ。
真剣に描く直線が微かに揺れる時、人は心動く。その僅かな揺れを金森は
愛おしみ大切にしている。


今展では、ワゴンやお膳、照明など、空間を設る作品を発表する。勿論、
琺瑯や鉄の器も新たに制作してくれている。金森が見た金属の木立が姿を
かえ並ぶ様を、晩秋の色付く森を散歩するように皆さまと愉しみたいと
思う。

出展作品 金属小家具.器.琺瑯の器 他







作家在廊日 11月18日(木)19日(金)
閉廊日 会期中無休 火曜 11月17日(水)12月1日(水)





金森正起
1975 名古屋市生まれ
1999 大学卒業後 東北で生活
2000 鍛冶屋を巡りはじめ 様々なつくり手を訪ねる中 鉄の仕事に出会う
2001 松岡信夫氏(鉄の造形家)に弟子入り
2006 名古屋市に仕事場を持ち 建築金物や生活道具などを作り始める
2014 近くの山の廃墟を手に入れる
2019 小小をはじめる





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