おぼろ
山本亮平 白瓷
2026.6.20 (sat) – 6.29 (mon)

今、山本亮平の白瓷鉢がひとつ、目の前にある。
肌は鈍い灰青色、素直な姿で、程よい重みが掌に実存感
と安堵を与えてくれる気に入りの食器だ。日々の惣菜、
朝の果物、夕食のポタージュ、肌が合う器を身体は知っ
ているようで、つい手が伸びる。
山本は佐賀県有田町にて作陶。土地の陶石を砕き、山水
を汲み陶土を作り、此の地の粘土を積んだ古式土窯で白
瓷を手掛けている。伴侶である平倉ゆきは絵付けを担当
まさに白土に花を添えている。
二人の手によるものはどこか朧げだ。皿、鉢、碗の境界
はゆらゆらと移ろい、絵付けは霧に覗く深山の花畑のよ
うに儚く淡い。山風、夜露、雪解け水や落葉…、環境の
グラデーションが土地の花を美しく咲かせるように、こ
の白き”おぼろ”の向こうにも、確かな”耕し”の重なりが
ある。
生まれるのは滋味深く控えめで、飽くことがないもの。
ここにある灰青色の鉢のように。
作家在廊日 6月20日
閉廊日 火曜 6月17-19日
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山本亮平 RYOHEI YAMAMOTO
1972 東京に生まれる
1998 多摩美術大学絵画科油画専攻卒業
2000 佐賀県立有田窯業大短期研修終了
2006 有田にて工房設立
2020 割竹式土窯を築く
2023 夏至にて個展

