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小澄正雄
硝子
2022.5.12 (thu) – 5.23 (mon)

小澄正雄の硝子をとても美しいと思う。ただ、”美しい”とは雪が全てを白く包むように、その下に隠れる由を覆ってしまう言葉でもある。

その昔、鎖国下にあった日本の職人たちは、異国から伝承された硝子をそれは美しい器物へと昇華させた。小澄はその江戸期の硝子を自身の軸としている。
翳を孕む薄茶色の肌、揺らぐボディライン、腰には鉄粉の黒子が覗く。それらは、日本の湿度のある風土や陰翳を持つ住宅に似合い、多様な陶磁器を好む私たちの食卓によく馴染む。

しかし、私たちが小澄作品に魅了される由は、その器の容姿のみではない。言葉少ない小澄の目が、古の硝子の向こうに何を覗こうとしているのか、私には未だ朧げである。
夏の夕暮れ、小澄のグラスに飲物が注がれた様は、大層美しい。料理を盛れば、打水の如く目に涼やかだ。考え事など薄暮の中に融けてしまいそうな程に。





経歴
熊本県にうまれる
2001年 富山ガラス造形研究所を卒業
2005年 富山県朝日町にて制作
2015年 岐阜県に移住し工房を開設

出品
透明硝子作品 緑 黄などの色硝子作品
型吹きと宙吹きによる食器 コップ 酒や花の周辺作品


作家在廊日 5月12日(木)
閉廊 火曜 5月11日(水) 25日(水)




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