歳を重ねていくにつれて、どんどん削ぎおとされて、軽くて
肌触りの良いストレスのないニットが1番好きなのですが、
テキスタイルを自由に編み出すことができるニットの興味も
尽きなく。デイリーなニットから、近年はhow to本の仕事を
中心にしておりましたので、読者が再現できるように意識し
ながら制限のある中でパターンを考えデザインをしています。
今回は久しぶりに制限なしで遊びながら自由に編ませていた
だいたニットも、ご覧いただけたらと思います。 Sai Chika


サイチカは、夫である服飾家と共に多様なアーティストの衣
装を手掛ける、ニットアーティストである。時には太さ1㎝
程もある毛糸を編んだり、蜘蛛の巣のようなドレスを手掛け
たり、何でも編んでしまう。
そんなサイチカが編む日常のためのニットが好きだ。自然物
や誰かの物語を想像しながら、まるで一本の糸に意思がある
かのように、セーターという生命体を編み上げていく。

人生をニット制作と共にし数十年、その旅は素敵だったと話
す。
夏至での12年振りとなる個展は、白とアースカラー、手編み
と家庭機を中心に。旅の途中に再会し、またあのニットに逢
える悦びを、皆様と分かち合いたいと思う。

作家在廊日　10月12日(木)
閉廊日　火曜 10月11日(水)25日(水)